オブザバトリーで開催中の企画展

毎日が楽しい:カミラ・ミクヴィッツ
2021年10月16日~2022年4月24日

挿絵画家カミラ・ミクヴィッツ(1937-1989)は、フィンランドではテレビの子ども番組「Pikku Kakkonen(ピック・カッコネン)」のロゴマーク作者としてよく知られています。ミクヴィッツの挿絵はカラフルな色使いが特徴で、それは制作当時の流行でもありましたが、今でも時代を超えてアーティストの画風をも伝えるものとなっています。ムーミン美術館2021年冬の企画展では、そんなミクヴィッツが生み出したキャラクター「エミリア」「ヤソン」「ちいさな魔女ミモサ」や「Pikku Kakkonen」のロゴマークなどの原画を展示します。

カミラ・ミクヴィッツは、才能あふれるビジュアリストで、彼女が描いたイラストはストーリー性に富んでいます。ミクヴィッツが生み出した作品は、雑誌の挿絵から子ども向けアニメーションや本の挿絵など多岐にわたっています。エネルギッシュな色彩、生き生きとしたフォルム、あえてバランスを崩したプロポーションなど、子どもの視点から子どもならではの経験を元に描かれています。ミクヴィッツの著作は、移民問題 『Jason muuttaa maasta、故郷を離れたヤソン』、環境保護問題 『Emilia ja kaksoset、エミリアと双子』、性差別問題 『Emilia ja Oskarin nukke、エミリアとオスカリの人形』 などのように現代社会が抱える問題を扱っています。

カミラ・ミクヴィッツはヘルシンキ生まれ、1940年代には疎開児としてスウェーデンで過ごしています。Taideteollinen Korkeakoulu(ヘルシンキの美術工芸大学)にてグラフィックアートを学び、広告業界で働いたのちフリーランサーとなりました。ミクヴィッツは、テレビの子ども番組のアニメーションや絵本の挿絵に加え、ノンフィクション本、新聞や雑誌、カレンダーなどの印刷物にイラストを提供。また、様々な媒体にて才能を発揮、水彩画から写真まで各種美術技法を繰るアーティストでした。

この企画展は、フィンランド児童文学研究所から所蔵作品を借用、およびその協力を得て実現しました。フィンランド児童文学研究所は、フィンランドの児童、青少年文学専門の研究所で、1978年よりタンペレにて活動しています。また、フィンランドで唯一の児童、青少年文学専門図書館を維持管理しています。その挿絵アートコレクションには、フィンランドの児童書挿絵画家による挿絵原画約4000点が所蔵されています。

© Camilla Mickwitz

Jari Kuusenaho.