新しいムーミンマグはアラビアとムーミン美術館のコラボマグ

ムーミンファンの皆さんに、トーベ・ヤンソンの原画を新しい形で楽しんでいただきたい。ムーミン美術館はアラビアと組んで、ムーミンマグで初めてのアートマグを完成させました。ムーミン美術館の所蔵作品の中から、トーベ・ヤンソンが手がけた『楽しいムーミン一家』表紙画(1950年)の原画を採用。これをできる限り精密に、アラビアのティーママグに移しました。

マグの柄となった絵が最初に登場したのは『楽しいムーミン一家』のフランス語版『Moumine le Troll』(1968年)でした。原画はガッシュで描かれており、サイズは12.2 cm x 42.4 cm。『楽しいムーミン一家』の初版は1948年、スウェーデン語で書かれています。フィンランド語版の出版は1956年になってからのことでした。

ムーミントロールとスニフ、そしてスナフキンが山でみつけた帽子、ここに物や本、物語の主人公であるムーミントロールまでもが入ってしまうのですが、この帽子は姿を変えてしまうのです。ムーミン屋敷では不思議なことばかりが起こります。物語ではいつも一緒のふたり、トフスランとビフスランが登場しますが、これはヤンソンと、当時大好きだったヴィヴィカ・バンドラーの投影だと言われています。ふたりが持ち歩く赤いルビーは、同性愛という禁じられた愛の象徴で、またこれを恐ろしいモランが追っていることも暗示的です。美しく、楽園のようですらあるこの絵には、この作品の後に出版された本に登場するキャラクターも含めて、ムーミン本で馴染みのキャラクターたちが描かれています。またキャラクターのみならず背景などにも、当時のトーベ・ヤンソンにとって大事だったものが描き込まれています。

ムーミン・アートマグの発売は2017年5月9日。最初の一週間はムーミン美術館ができるタンペレホールのショップのみにて販売。その後、順次アラビアの取次店で販売される予定です。