(2020年12月2日更新)
ムーミン美術館の『それからどうなるの?』展は、トーベ・アンソンのムーミン本の世界へと誘ってくれます。挿絵やテキストによる解説付きで『小さなトロールと大きな洪水』(1945)から『ムーミン谷の十一月』(1970)までのムーミン全ストーリーを紹介しています。12冊の本で繰り広げられる事件やワクワウする展開は、人々を巻き込みながら先へ先へと導いてくれます。まるで『それからどうなるの?』を読んでいるときのように、いろんなことに驚きながら次へと進んでいきます。
雰囲気たっぷりのムーミン美術館ではトーベ・ヤンソンのムーミン本の原画とトゥーリッキ・ピエティラの立体模型によって、臨場感が一層増しています。展示のカラーグラデーションは絵本『それからどうなるの?』で使用されている色を元にしています。トーベ・ヤンソン自身の色彩です。トーベ・ヤンソンの挿絵やテキストが語るのは思いやりや友情、寛容やそれぞれの個性や違いを認めること。挿絵では家族と家が自分たちの支えとなっています。安心できるココがあるから新しい冒険に出られるのだし、いつでも帰れるところがあるから出ていけるのです。そのためにムーミンたちの家であるムーミン屋敷は、この展示でも心臓部となります。
さいごに、小さな谷にやってきました。それまで見たどんなところよりも美しい谷です。その草地のまんなかに、タイルばりのストーブにそっくりの家がたっています。とてもすてきな青いペンキぬりの家です。
オブザバトリーはムーミン美術館の企画展用スペースです。企画展情報はこちらをご覧ください。